ミノワタカハル -壺 小1-
《Profile》
ミノワ タカハル(1995年)は石川県生まれ。2014年、とこなめ陶の森 陶芸研究所卒業。吉川千香子氏に師事。2020年、愛知県常滑市にて活動中。作品はアート作品のみで陶芸がいかにして芸術的な表現を持ち、陶芸の積み重ねてきた技法、その歴史と文脈に正面から向き合いながら制作している。
《作品について》
折り紙やブロックを組み合わせることに夢中だった私は身の回りにある素材から、さまざまな建具を作っていた職人の祖父の影響を受け、幼少期から身近な素材を元に新しい価値を作り出すことが喜びだった。工房がある常滑の自然や海は私にインスピレーションを日々与えてくれる。冷たい液体状のガラスを手に取り、指先で自然の色彩を撫で付けながら表面に施す。原始風景を表現しようと、何度も撫で付けながら手を通して深く繋がっていく。その風景はまるで過去の歴史や背景を浄化し、洗い流してくれるかのようだ。表面を覆い隠しながら、私は再度、低温で焼成する。なぜ縄文の土器が柔らかく感じるか。18歳の時のその疑問は、技術的や素材の強度的要因ではないと感じられる。それは原始風景への記憶の回帰と過去との対話にあるのではないか。
平安時代の常滑では甕や壺が出土しておりましてそれらにインスピレーションをもらいながら製作しました。
こちらは楽焼にて低温で焼成しているのですがその柔らかさをみていただけると嬉しいです。
《SIZE》
W17cm×D16cm×H17cm
《WEIGHT》
1kg
《MATERIAL》
陶器/Clay